働き方の形態が多様化されている昨今では、職場の問題に対応できるようにメンター制度を導入している職場が増えている。メンターの従来の意味合いはメンタリングを行うことで、人材の育成や指導をしていく方法のことを表している。
メンターは、職場の上司とは異なる存在であって、社員に対して命令や支持を出すものではない。あくまでも対話をすることやアドバイスを行うことが重視されている。その人物の置かれている状況に合わせてアドバイスをすることで、本人の自発的な意志に基づいて成長を促す役割を担っているのだ。
メンター制度を導入している多くの職場では、新人研修の際に3~5年ほどの経験や実績を持っている先輩をメンターに付けることが多いようだ。マネージメントやキャリアアップなどの問題について、経験値を持っている先輩を常時付けることによって、社員の成長を促すことに繋がるのだ。
常時メンターがいることは、仕事を進めていく上で大きな強みになると回答している人は意外に多く、細かい気配りによって安定して仕事を行っていくことが可能になる。新人は、人生相談や長い目で考えたときのキャリアの相談などもできるし、たとえメンターとの価値観が異なっていたとしても、別の意見を聞くことによって、社会生活における様々な事柄に気付く機会を得られる点もメリットとして考えられる。日々の仕事に関してモチベーションを引き上げる効果もメンター制度にはあるため、新人が抱えやすい職場の問題点を早期に発見して解消するのに有効だと言えるだろう。